ガーデン便り
2024年4月6日 3月のガーデン便り「サクラソウ」
3月のガーデン便りです。
日本列島の北海道、東北、信州などの寒い地方を除いて、お花見真っ盛りとなってきました。今年のサクラは、一転、開花が遅くなりましたね。確かに、ここ京北では3月は寒い日々が続き、雪も降りました。一番遅い積雪は3月21日、この時は積雪3cm、昼には溶けてしまいましたが、ここまで遅い積雪はあまり記憶にありません。ただ、このところ、かなり気温が上昇してきましたので、サクラも一気に開花し始めています。
京都市内の桜の名所は、今、ちょうど満開です。この土日が、お花見のピークでしょう。どこも人だらけです。日本人は桜が好きですね。さらに輪をかけてインバウンドが大勢来ていますので、今日は祇園白川~八坂~清水あたりはすごいことになっていると思います。
さて、ガーデンのサクラはというと、真っ先に咲いたのは、やはり河津ザクラでした。苗を植えてから4年は経過していますので、背丈も3mぐらいになり、今年は良く咲いています。
次に咲くのは緋寒桜系のフジザクラ、オトメザクラです。エントランスゾーンのソメイヨシノの古木は、本日、開花し始めました。山のエリアのヤマザクラは、まだ苗が小さく、花をつけるまでには2年以上かかるでしょう。ガーデン北側に植えた、キンキマメザクラは、今年初めて花を付けました。ガーデンにはいろいろな種類のサクラの苗木を植えましたので、2~3年したら、結構、楽しめるのではないかと思います。
少し時間を戻します。3月上旬、ウメが開花し始めました。白と桃の各1本のしだれ梅と紅梅が1本、計3本のウメが良く花をつけるようになりました。
ウメは、和風の庭園っぽくなりますが、私は、花がきれいであれば、特にこだわりはありません。ウメが咲き、その根元にはスイセンが咲いています。その隣にはまだ咲いていませんがチューリップがだいぶ大きくなってきています。これも、一つの風景であると思います。要は、お客様が来園されたとき、その季節の花を楽しむことができればよいのです。
まだ、私一人でレイアウトをし、植え付けを行い花を咲かせていますので、かなりおおざっぱで粗削りです。雑草も次々に生えてくるので、除草が全く追いついていません。まあ、1年後ガーデンオープンに漕ぎつけることができれば、いっしょに働く若いガーデナーとせっせとガーデンのブラッシュアップをやっていることでしょう。そんなことを想像しながら、日々の作業に励むのも、また楽しからずや、です。
先々月のガーデン便りでお話しした紅色のサザンカですが、ホームセンターで半額になっていたベニサザンカを見つけましたので、さっそく購入してガーデンに植え付けました。ちょうどつぼみが残っており、植えたその週には花が開花しました。ホームセンターで長い間、売れ残っていたこのサザンカ、少し葉の色が悪くなっていましたが、きっと、このガーデンで見事に成長してくれると思っています。
3月は、植え替えの適期です。コニファーのブルーアイスが成長して、密になり過ぎてきましたので、4本を移植しました。いずれも2mを越える背丈となっています。うち、2本を建物南側のエントランスゾーンに移植しました。エントランスゾーンには防獣フェンスはありませんので、鹿が自由に行き来します。ブルーアイスは比較的匂いの強いコニファーですので、鹿は多分食べないだろうと予測し移植したのですが、やはり、鹿は全く見向きもしません。ちなみに、鹿はほぼ毎晩、この付近をうろちょろしています。作戦は成功しました。私はこのブルーアイスの匂いが好きです。みなさんもぜひガーデンに来たら、このブルーアイスの匂いをかいでみてください。
サクラソウは、春の花としては私の大好きな花です。何とかガーデンで育てられないものかといろいろと苗の越冬を試したのですが、結論、京北では越冬はできませんでした。温室が必要です。京都市内の私の自宅では、秋にこぼれ種から芽生えた苗をかみさんがベランダでせっせと育てて、3月にはたくさんのピンクと白の花を咲かせています。やはり、京北との気温差が3℃あることが原因と思われます。かみさんの苗を3月になってから、ガーデンに移植したのですが、1回目の植え付け直後、寒波が来て積雪3cmとなりましたので、サクラソウは大きなダメージを受けてしまいました。枯れずにはいますが、回復には時間がかかるでしょう。3月末にもう一度、別のサクラソウの苗を持ってきて植え付けましたが、こちらは、問題はありませんでした。
サクラソウの植え付けには、積雪があるかどうかを天気予報でよく確認して行わなければなりません。それともう一つ、サクラソウは湿地を好みますので、ガーデンで最も水はけの悪い場所に植え付けています。乾燥する場所では育ちません。理想は、植え付けた場所で花を咲かせ種を落とし、翌春にはまた花を咲かせるというのが良いのでしょうが、人手をかけて苗を育て、植え付けのタイミングを見計らって移植し花を咲かせるというスタイルも有りなのでしょうね。これも一つのノウハウです。
春真っ先にガーデンに登場したネコヤナギのモフモフ。このモフモフとした花穂(かすい)の表面に黄色の花粉が見えてきましたので、やがて花穂は枯れて落下し、ネコヤナギのモフモフの季節は終了しました。
ミズバショウの花芽が大きくなってきました。間もなく開花です。今年は8株の開花となりそうです。4月のガーデンの目玉となる植物ですので、大事に育てていきたいと思います。
その他の開花の状況は、以下の通りです。
本日12時00分の気温は17.1℃、天気は晴れです。かなり気温が上がってきました。
午前中ガーデンでは、ウグイスが盛んに鳴いていました。ホーホケキョは、心地よいBGMです。昼からは、かみさんが自宅のベランダで育てたサクラソウとビオラの植え付けを行います。
ではまた。
ブナの森ガーデンにて
小田木 一富
2024年3月3日 2月のガーデン便り「春の気配」
2月のガーデン便りです。
本日はひな祭りの3月3日、このところ真冬に逆戻りの天候が続いています。昨日の京北は一日中、雪が降ったりやんだり。ガーデンは最高気温が3℃、夕方4時には、1℃まで下がってきました。大変寒く、外の作業はつらいものがあります。作業の遅れを寒さのせい、天候のせいに、またしてもしてしまいます。
今朝は氷点下まで冷え込みましたが、日中は昨日より気温が上がりそうです。
しかしながら、春はすぐそこまで来ています。早春のガーデンで、真っ先に咲く花は、ロウバイです。満月ロウバイは、花の中心に紫褐色の輪が入るため「満月」の名が付けられたとのこと。最近は紫褐色の輪がなくても、丸弁で色の濃いものを「満月」として販売しているようで、ガーデンにあるロウバイもこの後者の方の品種みたいですね。
まだ、木は小さいのですが、昨年よりも花数が増えました。ロウバイはロウバイ科の植物です。蝋細工のように光沢があり、そのため蝋梅と書いて、ロウバイと呼ばれます。花は黄色、気品のある香りの花をつけます。寒くても花の香りで、心がさわやかになる花木です。
枝が折れやすいとのことで、ガーデンの満月ロウバイも、下の枝が折れてしまいましたので、剪定して、机に水を入れたビンを置いてかざりました。何とも良い香りが漂ってきます。
2番目に咲く花はリュウキンカです。リュウキンカは、雪解けとともに芽吹き始めるため「春の訪れを知らせる花」としても有名だそうです。湿地を好む、このリュウキンカは、3月〜4月にかけて次々と黄色の花を咲かせます。直径は3cmほど、地面の低い位置、高さは15cm~20cmほどで咲く花です。花後に金平糖のような見た目のかわいらしい種子をつけるのが特徴で、キンポウゲ科の特徴を顕著に表していますね。
開花期が終わり、夏が近づくと地上部の茎や葉が黄色く枯れてしまい、根だけで休眠期に入ります。私はこの休眠の現象を初めて見たとき、株が枯れてしまったものと勘違いしてしまいました。この状態で真夏を乗り切り、冬になると葉っぱが地上に芽吹きはじめ、雪が降り積もろうが、全く問題ありません。大変丈夫な植物ですね。
ネコヤナギは早春にモフモフとした花穂(かすい)を付けます。挿し木でよく増えるので、増やしたネコヤナギをガーデンのあちこちに植えました。今年も、モフモフが春を告げるかの如く、各枝にモコモコと開きました。
フキノトウは、フキの花です。以前、私の実家の庭にあったフキの根の一部を掘り取って、ガーデンに植えたものですが、地下茎が伸びてよく増えます。そういえば長野大町のラカスタ・ナチュラルヒーリングガーデンにも、あちこちにフキが植えられていました。
山菜として食用にするフキノトウは、結構にがいのですが、このにがさが良いという人も多いでしょう。写真のフキノトウは、すでに花が出てきてしまっていますので、ちょっと収穫には遅すぎます。
2月13日、山主のYさんが、愛犬のかんちゃんを連れて、夕方ガーデンにやってきました。1月のガーデン便りで、私が「ササユリの球根を14粒」いただいた、と書いたものですから、Yさんは「これはいかん」と思ったのでしょう。追加でササユリの球根を、どかっと、まとめて持ってきてくれました。ありがたく拝受し、さっそく、植え付けを行いました。
ササユリは気品に満ちた白色の花を咲かせ、日本特産の代表的なユリです。山や森林によく自生しています。中部地方以西の本州、四国及び九州に分布するユリ科の多年草だそうです。東日本を代表するユリがヤマユリなら、ササユリは西日本を代表するユリであり、葉の幅が極端に狭く、ササのように見えることからササユリと名付けられたとのことです。
ササユリの植え付けには肥料はやらないほうが良いと聞きましたので、山のエリアに行って、土壌の表層に堆積しているピートモスのような土壌を採取し、それを植え付け場所にすき込みました。計測してはいませんが、弱酸性の土壌となっていると思います。ササユリに適した土壌環境に整え、球根を植え付けました。ガーデン内の半日蔭の場所に3か所、山のエリアで1カ所、合計4カ所、100球ほどの球根を植え付けています。写真のように球根はまだ小さく、花が咲くまでには3年以上かかると思います。大切に見守っていきたいと思います。
さて、ガーデンの改良工事の状況ですが、まず、一本目の暗渠(あんきょ)工事を行っています。建物北側の北側ガーデンエリアとの段差部分に、昭和の工事でU字溝が設置され埋まっていたものを、以前、掘り起こしました。このU字溝は残念ながら排水路には使えない状態でしたので、ここにコルゲート管を埋め込み、建物東側の排水路に接続します。
コルゲート管の下には、ガーデンで掘り起こしたコンクリート片や瓦片を敷き詰め、高さ調整をしてあります。コルゲート管を敷設した後、その上にササなどの枝葉を重ねていきます。こうすることによって、泥がコルゲート管に入りにくくする効果があります。この上にさらに土を盛り、花壇とする予定です。まだまだ、労力がかかりますが、少しだけ前に進みました。
梅のつぼみがだいぶ膨らんできました。2、3日中には開花すると思います。春はすぐそこまで来ています。雑草も活発化してきています。忙しくなります。
本日12時00分の気温は5.7℃、天気は快晴です。少し気温が上がってきました。昼からは、コニファーのブルーアイスが成長して密集してきていましたので、そのうち1本を建物南側のエントランスゾーンに移植をしようと思っています。背丈は2.5mにもなっていますので、慎重に移植します。
ではまた。
ブナの森ガーデンにて
小田木 一富
2024年2月4日 1月のガーデン便り「大雪とブナの根開き」
1月のガーデン便りです。
1月はあっという間に終わってしまいました。年始早々の地震、そして飛行機事故と、一体全体、今年はどうなるのかなと、皆さんも不安の面持ちでの年明けであったと思います。
さて、ガーデンはというと、結構、雪が頻繁に降りましたので、1月中にやるべき仕事が終わりません。毎年のことですが、作業の遅れをついつい雪のせい、天候のせいにしてしまいます。
今年の雪の状況です。
1月8日月曜日に、京北で初積雪となりました。私は、この日には京北に来ておらず、翌日の昼頃、ガーデンの日陰で3cmの積雪がありました。あとで聞いた、山主のYさんの話によると10cmも積もらなかったそうです。ですので、初積雪は推定で7cmとしておきます。
その週の土曜日から雪が再び降り、翌日曜日の1月14日、朝の時点でガーデンの積雪は3cmでした。これが2回目の積雪です。さっそく、写真を撮りました。当日は気温が6℃まで上がりましたので、すぐに雪は解けてしまいました。 1月14日撮影 今年2回目の積雪
1月16日火曜日、昨晩より降り続いた雪は、朝、確認すると積雪4cm。これが3回目の積雪。この日は、気温が上がらず、雪が降り続いていたため、全く作業ができませんでした。
翌日以降は、気温が上昇、ただし、その週は雨にたたられ、やはり作業がほとんどできていません。
1月25日木曜日、前日から大雪となり、果たして、京北にたどり着けるか心配でしたが、道路は除雪されており何とかガーデンの林道入り口近くの道路わきに車を止め、そこからガーデンへ長靴を履いてラッセルしながら建物にたどり着きました。
ガーデンの積雪は40cm、久しぶりの大雪です。朝一の現状写真を撮ってから、さっそく林道の除雪にかかりました。翌日から、天気は暖かくなるとの予報でしたので、林道の入り口5mほどを除雪するだけにとどめました。この作業に40分かかりました。除雪した範囲に車を移動させ、作業はひとまず終了。私の車が林道をふさぐ形になりましたが、このような日には、林道を入ってくる車はほかにありませんので、問題なしです。当日の雪の写真をいろいろ撮りましたので、ご覧ください。
25日の40cmの雪は、1月28日、日曜日になってもまだ10cm残っていました。これでは、仕事になりませんので、チューリップの球根を植える予定の場所3か所ほどの雪をスコップで取り除き、翌週の作業に備えることとしました。
雪の状況をずらずらと書きましたが、作業が進んでいないことに対する言い訳ですね。結局のところ1月中に植え付けできたチューリップは、クィーンオブナイト、ピンク、ダブルの3種、合計200球(くず球も含む)ぐらいでしょうか。まだもう1品種残っていますし、アリウムギガンチウム、ユリはまだこれからです。急がなければなりません。
山主のYさんは、愛犬のかんちゃんを連れて、よく散歩しています。たまにガーデンに立ち寄る時があり、立ち話をします。1月11日にガーデンに来られた時、話はYさんが行っているササユリの培養栽培事業の話になりました。商売としては人件費をペイできるほどには至っていないとか、ミツバチによるハチミツ採取の方がおもしろいとか。その中で処分するササユリの球根があるというので、それを少し分けていただくことになりました。
2月1日、さっそく、Yさんがササユリの球根を14粒(球根は1cm程度の小さなものですので、14球というよりは14粒と言った方がイメージとしては合致します)ほど、持ってきていただきました。今年、咲くものも含まれているとのことでしたので、大事に植え付けをしたいと思っています。植え付け場所は半日蔭が良いとのことですので、ガーデンエリアで1カ所、山のエリアで1カ所、場所を決めて植え付けを行います。3年ぐらいしたら、花をつけるでしょうか。楽しみです。
この1月から2月、京都市内で見られる花といえば、紅色のサザンカが、あちこちの民家の庭で咲いています。ガーデンにあるサザンカは12月半ばの寒波ですべて終わっています。品種が異なるのと、気温の条件差もあると思います。しかしながら、この時期、一つもガーデンに花がないのはさみしい限りです。紅色サザンカの苗を入手して、ガーデンに植えてみようと思います。品種が違うものを植え付けることによって、開花時期をずらし、花を楽しむ期間を長くするという手法の実践は、ガーデナーの仕事の一つですね。
山のエリアの雪の状態を見て回っていた時、あることに気が付きました。「ブナの根開き」と呼ばれる現象を、山のエリアで見つけたのです。この現象はブナの根本の雪だけが円形に解ける状態のことを言います。本来は、雪深い地域のブナ林で雪解けとなる春の時期に見られる現象です。なぜこのような状態が現れるのか、ネットで調べてみました。
ブナは他の木々よりもより多くの水分を吸い上げ、たくさんの栄養を取り込もうとする植物です。 取り込んだ水分と栄養でブナが活発になり、幹の温度を上昇させて、木の根元を中心に円形状に雪が解けるというのが一つの要因と思われます。また、当然ながら太陽光による熱も一つの要因でしょう。降り注ぐ太陽熱で幹やその周りの落ち葉が温められ、雪を解かしていくことも考えられます。水の吸い上げと太陽熱、この二つが「ブナの根開き」を生み出しているものと考えられます。 山のエリアに植え付けたブナの苗は、まだ3年目の小さな苗ですが、すでにブナの巨木が引き起こす根開きをコンパクトに再現していました。これにはびっくりです。ブナの苗が活発に活動している証拠ですね。春の芽吹きが楽しみです。
本日12時00分の気温は5.7℃、天気はくもりです。昼からは、まだ植え付けできていないチューリップメンフィスの球根植え付け作業を行います。
ではまた。
ブナの森ガーデンにて
小田木 一富
2023年12月28日 12月のガーデン便り「ガーデンオープン目標変更」
12月のガーデン便りです。
本日は京北での御用納め、年内最終作業日です。いつもより少し早いガーデン便りです。今週は、比較的暖かい日々が続いており、作業としては助かります。例年ですと、やれ初積雪だ、なんだかんだと、作業が中断し、やろうと思ったことの半分もできないのですが、さて今年は、というと、少し作業は進みました。
ただし、今月は毎週土曜日がアルバイト先の出勤日に変わってしまったため、週4日の作業が週3日の作業日になってしまいましたので、作業日数は25%減。やむを得ない事情とは言え、結局例年と同じように、球根の植え付けは全くできていません。スイセン、チューリップ、アリウムギガンチウム、ユリの各球根の植え付けは、年明けスタートとなります。
ダリアの球根はすでに掘り起こし、落ち葉でくるんで段ボール詰め完了、アメジストセージとゴンフレナラブラブラブの根っこは、掘り起こしてプランターに仮植えし、プレハブ倉庫内に置いています。寒波の対策である不織布巻き付けは、寒波が来る前に終了できていました。先日、マイナス7℃まで下がりましたが、キョウチクトウの葉っぱは今のところ寒さに耐えています。1月も週3日の作業となりますので、大雪が降って作業が中断してしまうことのないことを祈ります。
さて、この一年、来年春のガーデンオープンを目標にいろいろと取り組んできましたが、その進捗はというと、なかなか前に進むことはできていません。やはり一人作業だけで年末まで終始していましたので、やれることには限界があります。ホームページを立ち上げて、周知を図り、ボランティアを募集しましたが、全く集まりませんでした。まだまだ、周知ができていないということですね。
ある程度、人手が集まれば、もう少しガーデン整備の進捗は進められたと思いますが、一人ではやはりできることがしれています。もっとホームページを見に来る読者を増やさなければならないと思います。娘に聞くと、インスタグラムとの連携が、一番いいとのことですので、来年、ミズバショウのシーズンとなったら、写真のインスタへのアップを頻繁に進めていこうと思います。インスタの写真を見て、ホームページに入ってもらえるようにしようと思います。
できていないことを振り返ってみますと、一番めはガーデンエリアの歩道の整備、1mの幅の歩道を整備したいとかねてから思っていましたが、全く対応ができませんでした。歩道の雑草を除去し、ある程度平らにしてから、防草シートを敷き、その上に砂利を敷き詰めるという作業工程になりますが、これを少なくとも200m分は施工しなければなりません。なかなかの作業量です。来年1月から初めて、3月までにできるかどうかでしょうね。
歩道整備の前に、暗渠(あんきょ)の施工もしなければなりません。今は、水はけを良くするために溝を掘っただけでほったらかしになっていますので、そこにコルゲート管を埋め、パイプの周りに刈った木の枝や笹を敷き、砂利で埋めていく工事が必要です。歩道とかぶっている部分が2カ所、結構な長さでありますので、歩道整備の前に暗渠工事が必要です。
もう一つ、歩道の施工前に水道管の延長もやりたいと思っています。ガーデンの散水には井戸からくみ上げた水を使っています。井戸からガーデンへは水道管で引き込んでいます。蛇口を設けているのは北側のエリアの2カ所のみ、そこからホースを引っ張って、ガーデンの隅々まで散水しているのですが、延長したホースが50m越えとなってしまい、長すぎます。水道管を北側の蛇口のところから南側に分岐させ、南側エリアに水道管を延長し蛇口を設ける工事を行わなければなりません。
ずらずらとできていない工事内容を書きましたが、結論、現時点での2024年春のガーデンオープンは物理的に不可能。中途半端に夏以降にオープンさせても、春の一番よい季節を外したガーデンの年度収支は大赤字となるのは簡単に予測できますので、これは絶対にやるべきではない。もう一年準備に精を出し、2025年4月、ミズバショウの開花を待ってガーデンをオープンさせることに目標を変更します。
というわけで、新たな目標設定を確実にするよう、自分も努力していく所存です。銀行融資の申し込みもこれからですし、その前に建物の内装工事の見積もりを取らなければなりません。あと数枚の図面がまだ作成できていませんので、それを早急に仕上げて、工務店と打ち合わせをします。やることが山盛りですが、一つ一つを確実に積み上げてガーデンオープンにつなげていくしかありません。
ガーデンで働きたいと思っている方、もう一年待ってください。ある程度の段階までたどり着いたら、求人情報をホームページにアップします。
さて、現在のガーデンの状況ですが、20日頃に来た寒波で、残っていたすべての花が終了となりました。サザンカもつぼみが残っていたのですが、マイナス7℃の寒波でだめになりました。添付する花の写真は、寒波が来る前に残っていた花々の写真となります。
12月20日の寒波で、翌朝、霜が降りていましたので、写真に撮りました。霜の結晶はけっこうきれいです。
11月に西洋芝の種をまいたのですが、暖冬が功を奏し、芽が出ました。本来は、10月に種まきを行わなければなりません。
山のエリアに、ブナ、ミズナラ、トチ、ホウの苗木を植樹しました。ブナは、斜面の下側の方が土壌の水分含有量が多いので谷筋に近いところに植えていますが、上側の比較的水分の集まりやすい窪んだ部分にも、1本テストとして植えてみました。今後の成長を観察していきます。
本日12時00分の気温は8.0℃、天気は快晴です。穏やかでとても暖かく感じられるガーデンの午後です。昼からは、苗の植え付けを少し行い、本日の仕事納めとします。
ではまた。
ブナの森ガーデンにて
小田木 一富
2023年12月5日 11月のガーデン便り「冬の到来」
11月のガーデン便りです。
冬がやってきました。ここ京北では、11月下旬から最低気温が氷点下に入り始めました。霜も何回か降りています。こうなると、11月を彩っていた花々は、一気に枯れてしまいます。4か月以上ガーデンの中の4か所で、ずっと咲き続けていたマリーゴールドは、すぐに霜にやられました。3か所で花をつけていたダリアも枯れました。ダリアは12月早々に、球根の掘り出し作業を行わなければなりません。これを怠ると寒波が来たとき、球根がだめになってしまいます。何しろ、めったにないですがマイナス15℃まで下がる場合がありますので。 アメジストセージも霜で枯れてきています。アメジストセージは宿根草なのですが、京北では冬を越すことができません。やはり寒さがきつすぎます。今回は根っこを掘り起こし、建物内で冬越しさせてみることにします。ゴンフレナラブラブラブも同じです。こちらも、根っこを掘り起こして建物内で冬越しですね。
前回のガーデン便りで触れた西洋芝の種まきですが、結局、種まきを完了できたのは11月12日でした。気温が発芽に適した15℃を下回る日々に入ってしまいました。これでは発芽はもう期待できないかなあ、と、連日観察を続けたところ、何と12月2日に一部で発芽が始まりました。本日5日の状態は、ほぼ40㎡の全域で発芽しています。これにはびっくりです。やはり、植物の持つ生命力の強さを感じます。雪が積もるまでにできるだけ成長してくださいよ、と祈るばかりです。
11月からのガーデンの作業は、来年春以降の準備作業となります。これまで開墾できていない場所を開墾し、調達した宿根草の苗を植え付けていきました。また、ほったらかしになっていたアジサイなどの樹木の苗もあらたに開墾した場所に植え付けていきます。樹木と樹木が成長し込み合ってきた場所も何カ所かあり、どちらかを移植せねばなりません。苗木が小さいうちは良かったのですが、毎年の成長を予測し、植え付けないとだめですね。
建物南側はエントランスゾーンとなり、鹿が勝手に入ってきますので、鹿が食べない植物、あるいは食べることができないような対策をして植え付けなければなりません。挿し木で増やしたキョウチクトウは現在14株が育っています。キョウチクトウは有毒ですので、鹿は食べません。ただし、キョウチクトウは温暖な地域で育つ植物ですので、冬越しの対策が必要です。去年は寒波が先に来てしまいましたので、葉だけでなく枝まで枯らしてしまいました。今年は12月に入ってすぐに、不織布巻きによる雪対策をすでにやり始めました。本日中にすべてのキョウチクトウ苗木の不織布巻き付けを終わらせたいと思っています。
また、エントランスゾーンのモミの木が枯れてしまった跡に、ドイツトウヒを植えました。このドイツトウヒ、実は私の子どもが小さかった頃、クリスマスツリーとして買ったものです。その後、鉢植えのまま、家のベランダで育てていましたが、環境が良くないため、枝の大半が枯れてしまいました。しかしながら一部の枝は生きていましたので、京北の土地を購入してからは、ガーデンの隅っこに植えてそのままにしていたのです。今年、このドイツトウヒの状態を見たところ、何と新たに枝が伸び始めていたのですね。ちょっと形は悪いのですが、ガーデンを見守ってほしいという思いから、エントランスゾーンに移植しました。20年以上、ほとんど成長することなく生きてきたドイツトウヒですが、これからはガーデンの建物の正面で大きく育ってほしいと思います。
11月の開花の状況です。ダリア、クレオメ、ヨメナ、マリーゴールド、バラ、ワレモコウ、ゴンフレナ ラブラブラブ、サザンカ、ノコンギク、コレオプシスなどが10月から引き続いて開花していました。ただし、前述のとおり霜が降りましたので、本日時点でまともに開花しているのは、サザンカとバラのみです。
本日12時00分の気温は5.8℃。天気は曇りです。午後からは雨となる予報ですので、雨が降る前にキョウチクトウの不織布巻きを行います。
ではまた。
ブナの森ガーデンにて
小田木 一富