ガーデン便り
2021年12月5日 11月のガーデン便り「冬をどう乗り切るか」
11月のガーデン便りです。
冬がやって来ました。
11月30日には初霜が降り、霜柱がいたるところの地面に形成されました。最高気温が10℃に達しない日々が多くなってきており、寒い中での外の作業は、結構こたえます。
私は体質で耳たぶにしもやけができてしまいます。11月の末で、すでに右耳にしもやけの症状が出てしまいました。すぐに耳を覆うタイプの防寒帽に切り替え、対応しています。また、足の裏もしもやけになるため、厚手のソックスを2重に履いてから長靴を履くように切り替えました。さらに寒くなったら、ソックスの裏に貼るカイロを使用します。長靴も冬用のものに切り替えています。
冬の作業では、作業着の外側に雨ガッパをいつも着ているので、結構な防寒にはなっています。泥などで汚れるのはカッパのみで、日々の作業着の洗濯も毎回行う必要はなくなりました。真夏の炎天下とは全く状況が変わります。
それでも今の仕事がしんどくないかと聞かれれば、私は、まったくそのようには思いません。春に咲く花々を想像しながら、ひたすら開墾と苗・球根の植え付けを行っていますが、自然を相手とするこの作業をつらいと思ったことは一度もありません。自分自身でガーデンを造り、森を創っていく。なんと素晴らしい仕事でしょうか。いつか、多くの人々がこのガーデンを訪れ、花々に癒され、森を歩く姿を想像すると、わくわくしてきます。
本日12時の気温は6℃、小雨がぱらついていましたが、2時間ほど作業をしました。
ガーデンの花々の開花はほぼ終わり、今咲いているのは一部のバラとサザンカのみです。12月は、新たに咲き始める花はありません。これはガーデンとしては、大きな課題です。
冬の期間、多くのガーデンは閉園しています。長野大町のラカスタナチュラルヒーリングガーデンは11月の第一週で閉園します。次のオープンは来年の4月中旬です。北海道旭川の上野ファームは10月中旬には閉園、翌年のオープンは4月下旬となります。閉園期間中は、翌年の準備作業を行うことになるのですが、入園料収入が途絶えるため、ガーデン経営としては、非常に厳しい期間です。
私は「ブナの森ガーデン」の営業期間は通年にしたいと思っています。ただし、12月から3月中旬までは、花が非常に少なくなってしまうため、入園料は取れないでしょう。仮に入園料を冬期料金で安く設定したとしても、入園料相当の金券を発行して、カフェで使ってもらうようにしなければならないでしょう。まさに、カフェ頼みの冬期営業となってしまいます。これが大きな課題です。
以前紹介したラカスタのHMさんは、季節社員さんです。ガーデンのオープンしている期間だけの社員さんです。休園中は、職を失います。当然、給料も入ってきません。
私は「ブナの森ガーデン」に集う社員さんたちには、一年中、仕事をしてもらいたいと思っています。冬期をどう乗り切るか、ガーデンにとって最も深刻で重大な課題です。答えはまだ見つけることができないままです。
クリスマスローズなど、冬から春の時期に咲く花をもっと増やすのも一つのアイデアです。カフェの目玉商品があれば、例えば、スイーツとか、持ち帰りできる商品があれば、通年営業に対しての大きな強みとなるのですが。こればかりは、私の専門外の話ですので、採用する社員さんの力量に負うところが大きくなってしまいます。多分、ガーデンオープンにこぎつけても、この大きな課題はそう簡単には解決できないと思っています。若い人たちの意見をいろいろと聞いて、走りながら考えなければならないと思っています。
私は63歳になりました。特別支給の老齢厚生年金を受け取ることができますので、このメールを送ってから、ただちに手続きの書類作成にかかろうと思います。全額の年金が出るのは65歳からですが、生活費が随分と助かります。すでにガーデンに取り組み始めてから3年になるのですね。オープンまでの道のりは、まだまだ、道半ばです。
ではまた。
京北のガーデンにて
小田木 一富
2021年11月6日 10月のガーデン便り「深まる秋」
10月のガーデン便りです。
秋が深まってきました。というよりも、冬がもうすぐそこに迫っています。ガーデンの花々は、ほぼ終わりの段階を迎えています。11月は、新たに咲き始める花はほとんどありません。昨年は、ウインターコスモスが何種類かありましたし、キンギョソウの宿根タイプのものもまだありました。パイナップルセージという赤い花も11月に咲くはずだったんですが、いずれも枯れてしまっています。前回の冬、-15℃近くに下がったせいで、宿根草のウインターコスモス、アメジストセージは全滅。今咲いているアメジストセージは、今春以降で苗を植え付けたものです。キンギョソウ、パイナップルセージは、なぜか夏を超えられませんでした。
なかなか、宿根草の管理は難しいですね。枯れてしまったものは、後悔しても仕方がないので、新たに、苗を次々と植え付けています。ウインターコスモスのうち、比較的寒さに強い品種を買ってきましたので、この冬、乗り越えられるか、マルチングで寒さ対策をしつつテストします。来年春以降に咲く花々の種まきは、10月に終えていますので、これから、苗をガーデンに定植していきます。そのほか、チューリップ、アリウム、ユリなどの球根もたくさん買いましたので、11月いっぱいかけて、植え込みを行います。
隣接する西側のヒノキ林の山の件、少し話が進展しました。山林は、三人の所有者に分かれており、その境界の確認に手間取りましたが、3つの土地の境界が確認でき、うち一つは、私が欲しいと思っている山林の範囲より、北側の山林であることがわかりました。残り二人(Yさん、Kさん)とコンタクトを取り、Yさんからは、ヒノキの伐採OK、土地の貸与OKの確認を取りました。Kさんとは先週こちらの希望を話し、回答待ちの状態です。「ブナの森ガーデン」の実現が、少しずつ形になってきました。
それからヒノキ伐採後に植え付けるブナの苗木を育てるため、ブナの種子の採取に行ってきました。場所は、京都、滋賀、福井の三県県境に位置する生杉(おいすぎ)というところです。ここにブナ原生林が残っています。生杉は私が若いころ、よく行った場所です。生杉まで車で入り、そこからブナ林を登って三国峠を経て枕谷から地蔵峠へ抜ける登山道です。地蔵峠は京都大学芦生演習林の入り口になっており、許可がないとそこから先へは進めません。地蔵峠からは林道を下って生杉に戻ります。 以前生杉に行ったのは、子どもが小学生の時、一緒に登ったのが最後で、それ以降は、まったく行っていませんでした。
以前の経験から、ブナの種子は10月に入れば落下していることがわかっていましたので、10月12日に生杉でのブナの種子採取を決行しました。 ブナは豊作、不作、凶作の年があり、発芽可能なブナの実を採取できるかは行ってみないとわかりません。今年は不作の年でした。それでも20本以上のブナの大木の下を探し回って、何とか600個ほどの発芽可能な種子を採取できました。ふっくらと膨らんだブナの実は、黒光りしていて、私にはまるで宝石のように見えます。すぐに京北で種まきをしましたが、もう少し苗を準備したいと考え、後日もう一度生杉に行き種を採取、合計1100個の種まきを完了しました。
発芽するブナの苗木は、個体差を有しており、どれほどの割合で、京北の環境に適用するブナに成長できるかはわかりません。10%でも大きく成長してくれる苗が残れば、100本ほどのブナが森を形成していくことができるのでは、と考えています。実生からのブナに加えて、昆虫学者のSK先生から今後譲り受けるブナがあれば、何とか形になるのではと思っています。ブナの発芽は、来年春。いずれにしても、5年先、10年先を考えながらのブナの森ガーデンの実現となります。まだまだ先は長いです。
ではまた。
京北のガーデンにて
小田木 一富
2021年10月5日 9月のガーデン便り「涼しい秋」
9月のガーデン便りです。
このところ快晴が続いています。気持ちの良い青空です。本日10月5日は、12時の気温が27.0℃で30℃には達しません。京都市内は、昨日31℃を超えましたので、今日も似たような最高気温だと思いますが、京北はやはり市街地より3℃低いので、過ごしやすいです。ノートに記録している9月の最高気温を見ても30℃を超えた日はありませんでした。ガーデン内に残しているスギの木の下に棒温度計をぶら下げているので、それで記録を取っているのです。
今年の9月は、例年より異常に涼しいです。 セミもほとんどいません。9月28日に、最後のミンミンゼミの声を聞きました。
植物にとってこの気候は好ましいのかどうか、よくわかりませんが、私の管理の悪さで、枯れてしまったものが結構あります。雑草に埋もれたせいで枯れてしまった宿根草。真夏の暑い時期にちょっと水をかけ忘れて葉を落してしまった白樺(以前報告した虫に丸坊主にされた白樺とは別の木です) 、来年果たして芽を出してくれるかどうか。
今日は朝から雑草と格闘しています。というのは、今週土曜日に娘がこちらに来るとか来ないとか。来るときはドローンで撮影してよ、とお願いしているので、少しでもましな状態にしようと、この前の土曜日から、草刈りに精を出しています。土曜日まで今日を含めてあと2日、せめて歩道の周りは雑草が目立たないようにしようとしているのですが。あまりの雑草の多さにまいっています。
ドローンは大変便利なツールですね。簡単に航空写真が撮れる。きれいな動画も簡単に撮影できてしまいます。上空からの航空写真は、今どのようにガーデンの開墾が進んでいるのかを目で確認するのに最適です。今、隣接する西側のヒノキ林の山を借りるように動いていますので、その場所も含めて、撮影して、今後の検討資料にします。
今、ガーデンは秋の真っ最中、10月末には、咲いている花の種類は、どんどん減っていきます。クレオメはまだ咲いています。もうそろそろ終わりになりますが。今満開なのは、シュウメイギク、ハマギク、アメジストセージ、それからこの地に自生するヨメナです。
そして、来年春の仕込みを少しずつ始めています。チューリップクイーンオブナイト、アリウムギガンチウムの球根を入手しました。ルピナスの種まきを行い、すでに芽が出ました。本葉の数が増えてきたら、定植しなければなりません。
ではまた。
京北のガーデンにて
小田木 一富
2021年9月5日 8月のガーデン便り「異常な夏」
8月のガーデン便りです。
この8月は異常な天気でした。8月11日から京北も2週間ずっと雨が降り続き、外の作業はあまり進まず、一部植物は枯れてしまいました。3年以上育っていた大株のラベンダーの1株が枯れたのは、とても残念です。どちらかというと乾燥を好む植物ですので、多湿はだめですね。
建物にも影響が出ました。建物の外回りは、資金が足りなくて、まだ、コンクリート打ちをしていないため、水が壁と床のコンクリートの隙間から建物内部に染み出し、建物内部に水たまりができてしまいました。ひどい時はバケツ8杯分の水をスポンジで吸い取り処理しましたが、建物内部の湿度が90%以上の状態が続いたため、あちこちにカビが大発生、その除去に追われました。
外回りのコンクリート打ちは、暗渠(あんきょ)工事を終えて水はけをよくしてから自分でやろうと思っていますので、冬以降の作業となります。当面のカビ対策として安い中国製除湿器を購入し、雨天時は24時間稼働させています。建物面積に対して除湿能力が足りないので湿度は70%に下がるだけですが、快適になりました。これからは、秋雨前線が停滞しそうですので、しばらくは、除湿器をフル稼働させなければなりません。
9月に入って、急に涼しくなりました。今のガーデンの主力は先月紹介したヘリアンサス レモンクィーンとクレオメです。二つとも開花期が長く、特に前者は背丈が2mになりますので、非常に存在感があります。ただ、雨が続くとどうしても頭が重くなり、しなって倒れ気味となってしまいます。これを支柱と紐でしばって立て直すのはガーデナーの仕事ですが、なかなか見た目よく支えをするのは難しい。今現在は、まだほったらかしのままです。ちょっと支えの方法は研究しなければだめです。市販のプラスチック製の支柱はあまり使いたくなく、要検討です。
上野ファームの上野砂由紀さんは、NHKの番組の中でY字の枯れ枝を支柱に使っていました。これも良い方法だと思います。背丈の高い宿根草は、ガーデンの中でひときわ目立つため、見栄えよくさりげなく支える必要があるということです。
雨の日のクレオメは花びらが丸まってしまわないので、こちらも雨のガーデンの中で存在感を示しています。花は、軸を上に伸ばしながら順に咲いていきますので、軸の下側には咲き終わった花が種のさやを付けていきます。メインの花にはなりませんが、サブとしてガーデンに彩りを添える役割として必要な植物です。
まだ、ミンミンゼミはよく鳴いています。京都周辺の山では9月末までは鳴き声が聞こえますね。夏の終わりのツクツクボウシよりも遅くまで鳴いています。カナカナと鳴くヒグラシは8月半ばには聞こえなくなりました。その代わり、アカトンボがガーデンを良く飛び回るようになりました。
ガーデンは相変わらず草ぼうぼうです。一通りの雑草の除去にはざっと見積もって延べ20日間かかります。ため息が出てしまいますが、他の作業をやりつつ少しずつ作業を進めます。今はマメ科のツルが勢力を伸ばしています。調べるとヤブツルアズキという雑草でした。他の植物を覆いつくしてしまうので、非常に厄介です。黄色の花はきれいなのですが、除去するしかありません。
西側エリアの湿地帯には、ミソハギが開花し満開時期を過ぎました。やはり、湿気には強いですね。タイタンビカスというアメリカフヨウとモミジアオイの交配種も植え付けました。こちらも湿気に強く、よく育っています。
果たしてコロナはいつ収束するのか。先が見えない状態です。ウイルスは変異をし続けるためワクチンも常に対応が必要です。特効薬はいつ開発されるのか。マスクなしの生活は、当面来ないのでしょうね。
ガーデンのオープン時期も微妙です。2023年4月のオープン計画は、今の開墾進捗と合わせて、再検討します。コロナの収束が見えない限り、ガーデン経営は困難を極めるでしょう。オープン初年度から黒字を目指すのは、絶望的です。
ガーデンの建物内には、上野ファームのカレンダーを掲示しています。毎月のガーデンの花々の写真を見て、自分もいつかこんなガーデンにしたいと常に思っています。上野ファームの経営も今は大変な状況だと想像します。本州からくる観光客が激減していますので、北海道内からの観光客のみ。おまけに異常気象、踏んだり蹴ったりだと思います。
とにかく、今は自分のできることを一歩一歩進めていくしかありません。道はまだ遠く、なかなか先が見えません。
ではまた。
京北のガーデンにて
小田木 一富
2021年8月5日 7月のガーデン便り「夏がやってきました」
7月のガーデン便りです。
7月17日の梅雨明けから、この京北の地にも、本格的な暑さが到来しました。ただ、この場所は、京都市街地の気温より、だいたい3℃低いのです。京都市内で36℃の最高気温であれば、ここでの最高気温は33℃ぐらいとなります。少しましですね。それでも、暑いものは暑い。外での作業はこたえます。
熱中症が怖いので、1時間ぐらいですぐに建物に避難して、水分を補給し休憩します。全身、汗びっしょりです。建物には、冷房はまだありません。けれど、白いガルバリウム鋼板で覆い、断熱材を下に敷き詰めた屋根は、断熱効果は抜群です。建物内は外気より暑くはなりません。扇風機で、何とかしのいでいます。
心配していたイノシシの襲来は、今年はありませんでした。梅雨明け後はこれまでも侵入はありませんでしたので、何とかなったとは言えます。一旦侵入されると、それの復旧に2~3か月かかりますので、ほっとしています。が、油断は禁物ですので、対策は常に強化していきます。
雑草の勢いは全く衰えません。未開墾の場所は、刈り払い機で一気に草刈りできますが、根っこは残っていますので、3週間ぐらいでまた刈り込みが必要になります。この夏に、未開墾の面積を少しでも減らそうと、躍起になって草刈りを進めています。
特に西側エリヤに、芝生広場を設けようとしていますので、その部分は徹底的に刈り込みを行っています。根っこの除去は、ツルハシで行う必要がありますが、9月に芝の種まきができるように、少しずつ、根っこの除去作業を伴う開墾を進めていかなければなりません。炎天下のこの作業はなかなかしんどいものがあります。
芝生の空間は、ガーデンのメリハリをつけるためにどこのガーデンにもあります。また、芝生のみの単一の空間ですので、機械を使えますから手を抜くことにもつながり、人的負担は軽減されます。私の今やっているガーデン作業で、一人で面倒を見られる面積は、せいぜい300坪ぐらいでしょう。それ以上は、人員を増やさなければ無理です。花々が咲き乱れるガーデンは、広いほど楽しみが増えますが、同時に人件費が増えていきますので、ガーデンの経営を考えたとき、適切な草花の植え付け面積を決めなければなりません。そして、できる限り手を抜ける面積を増やしておく必要があります。
また、ガーデンの水やりは、この時期は欠かせません。月水金は、京北に来れませんので、好天が続いている場合は、水やりに時間をかけます。梅雨明け直後の一週間は、少し様子見していたのですが、たちまちカシワバアジサイが1株枯れてしまいました。他にもヤマモミジが1株、紅葉したかと思ったらあっという間に葉が枯れてしまいました。梅雨明け後、水やりしなかったのが原因でしょう。路地に植えた植物とはいえ、場所によっては地面が異常に乾ききっていましたので、注意しなければなりません。夕方4時頃から水やりを始め、6時頃までかけて植物を植えてある面積をくまなく水やりしていきます。
散水は井戸水をポンプでくみ上げ、ホース散水を行っていますので水道代は気にする必要はありませんが、それでも時間がかかります。まあ、このガーデンの開墾を始めたときの1年目の夏は、井戸も水道もなく、横を流れる小川からジョウロで水をすくっていましたから、その重労働に比べたら作業は雲泥の差ですが。
ガーデナーは常に植物の声を聴かなければなりません。朝一番にやることは、ガーデンをくまなく巡回して見て回ることです。それでも、雑草の勢いに隠れてしまった植物の声を聴けずに、枯らしてしまうことはたびたびあります。まだまだですね。6月にマメコガネに丸坊主にされたシラカバは、見事に若葉を復活させました。このシラカバは、生きようとする力が強い株だったのだと思います。
ガーデンでは夕方になると、ヒグラシの大合唱が始まります。一匹のヒグラシがカナカナカナと鳴き始めると、それに応えるように、あちこちからカナカナカナが聞こえてきます。京都市内では日中、シャアシャアシャアと鳴くクマゼミがうるさくてかなわないのですが、京北にはクマゼミはほとんどいません。夏に真っ先に鳴き始めるのはニイニイゼミ、そしてヒグラシ、アブラゼミです。そして夏の後半にはミンミンゼミが泣き始めます。今年は7月29日にミンミンゼミの第一声を聞きました。ミーンミーンという声をきくと、なんだかうれしくなります。夕方のヒグラシのカナカナカナの大合唱とともに、私はしばし暑さを忘れて聞き入ってしまいます。
夏の花の主役にしようと植えたクレオメが咲き始めましたが、少し残念なことがわかりました。蝶が舞うように開くクレオメの花は、太陽光が強くなると、花びらがクルクルと巻いてしぼんでしまうのです。太陽光が弱ければ開いています。私は2019年の7月にガーデンミュージアム比叡を訪れたとき、このクレオメがあちこちに植えられているのを見ました。これはいい花だなと思い、今回50株近くの苗を種から育てて植え付けてみましたが、そういえば比叡山に行った当日は頂上がガスに覆われていて、霧雨模様でした。このため、クレオメが見事に咲いていたのですね。夏の花の主役には、クレオメは無理です。やはり、エキナセアやヘリアンサスレモンクィーンに頼らざるを得ないようです。ガーデンを訪れる人が、さまざまな花に巡り合えるようにあれこれと考えるのも、ガーデナーの仕事です。
ではまた。
京北のガーデンにて
小田木 一富