ガーデン便り

2021-09-05 12:35:00

2021年9月5日 8月のガーデン便り「異常な夏」

8月のガーデン便りです。

 

この8月は異常な天気でした。8月11日から京北も2週間ずっと雨が降り続き、外の作業はあまり進まず、一部植物は枯れてしまいました。3年以上育っていた大株のラベンダーの1株が枯れたのは、とても残念です。どちらかというと乾燥を好む植物ですので、多湿はだめですね。

 

建物にも影響が出ました。建物の外回りは、資金が足りなくて、まだ、コンクリート打ちをしていないため、水が壁と床のコンクリートの隙間から建物内部に染み出し、建物内部に水たまりができてしまいました。ひどい時はバケツ8杯分の水をスポンジで吸い取り処理しましたが、建物内部の湿度が90%以上の状態が続いたため、あちこちにカビが大発生、その除去に追われました。

 

外回りのコンクリート打ちは、暗渠(あんきょ)工事を終えて水はけをよくしてから自分でやろうと思っていますので、冬以降の作業となります。当面のカビ対策として安い中国製除湿器を購入し、雨天時は24時間稼働させています。建物面積に対して除湿能力が足りないので湿度は70%に下がるだけですが、快適になりました。これからは、秋雨前線が停滞しそうですので、しばらくは、除湿器をフル稼働させなければなりません。

 

9月に入って、急に涼しくなりました。今のガーデンの主力は先月紹介したヘリアンサス レモンクィーンとクレオメです。二つとも開花期が長く、特に前者は背丈が2mになりますので、非常に存在感があります。ただ、雨が続くとどうしても頭が重くなり、しなって倒れ気味となってしまいます。これを支柱と紐でしばって立て直すのはガーデナーの仕事ですが、なかなか見た目よく支えをするのは難しい。今現在は、まだほったらかしのままです。ちょっと支えの方法は研究しなければだめです。市販のプラスチック製の支柱はあまり使いたくなく、要検討です。

 

上野ファームの上野砂由紀さんは、NHKの番組の中でY字の枯れ枝を支柱に使っていました。これも良い方法だと思います。背丈の高い宿根草は、ガーデンの中でひときわ目立つため、見栄えよくさりげなく支える必要があるということです。

 

雨の日のクレオメは花びらが丸まってしまわないので、こちらも雨のガーデンの中で存在感を示しています。花は、軸を上に伸ばしながら順に咲いていきますので、軸の下側には咲き終わった花が種のさやを付けていきます。メインの花にはなりませんが、サブとしてガーデンに彩りを添える役割として必要な植物です。

 

まだ、ミンミンゼミはよく鳴いています。京都周辺の山では9月末までは鳴き声が聞こえますね。夏の終わりのツクツクボウシよりも遅くまで鳴いています。カナカナと鳴くヒグラシは8月半ばには聞こえなくなりました。その代わり、アカトンボがガーデンを良く飛び回るようになりました。

 

ガーデンは相変わらず草ぼうぼうです。一通りの雑草の除去にはざっと見積もって延べ20日間かかります。ため息が出てしまいますが、他の作業をやりつつ少しずつ作業を進めます。今はマメ科のツルが勢力を伸ばしています。調べるとヤブツルアズキという雑草でした。他の植物を覆いつくしてしまうので、非常に厄介です。黄色の花はきれいなのですが、除去するしかありません。

 

西側エリアの湿地帯には、ミソハギが開花し満開時期を過ぎました。やはり、湿気には強いですね。タイタンビカスというアメリカフヨウとモミジアオイの交配種も植え付けました。こちらも湿気に強く、よく育っています。

210822_モミジアオイとメドーセージ_P1020369_s.jpg モミジアオイとメドーセージ

果たしてコロナはいつ収束するのか。先が見えない状態です。ウイルスは変異をし続けるためワクチンも常に対応が必要です。特効薬はいつ開発されるのか。マスクなしの生活は、当面来ないのでしょうね。

 

ガーデンのオープン時期も微妙です。2023年4月のオープン計画は、今の開墾進捗と合わせて、再検討します。コロナの収束が見えない限り、ガーデン経営は困難を極めるでしょう。オープン初年度から黒字を目指すのは、絶望的です。

 

ガーデンの建物内には、上野ファームのカレンダーを掲示しています。毎月のガーデンの花々の写真を見て、自分もいつかこんなガーデンにしたいと常に思っています。上野ファームの経営も今は大変な状況だと想像します。本州からくる観光客が激減していますので、北海道内からの観光客のみ。おまけに異常気象、踏んだり蹴ったりだと思います。

 

とにかく、今は自分のできることを一歩一歩進めていくしかありません。道はまだ遠く、なかなか先が見えません。

 

 

ではまた。

京北のガーデンにて

小田木 一富