ガーデン便り

2023-04-06 12:42:00

2023年4月6日 3月のガーデン便り「春の訪れ」

3月のガーデン便りです。

 

春本番です。 

今年の日本列島は、サクラの開花が軒並み早く、ここ京北でも例年よりかなり早く満開となりました。4月の頭には、建物の南側にあるソメイヨシノが満開となり、いよいよ春のシーズンの幕開けです。

ミズバショウが今年も咲いてくれました。全部で12株あるうち、5株の開花が確認できました。写真を見てください。左手前側のミズバショウの周りに、小さな株が何本も出てきました。どうやら昨年開花した花から種ができ、それが芽を出したようです。これは朗報です。

花の時期が終わったら、移植をして、株を増やしていきます。

2023.03.28_ミズバショウ_IMG_2062_s.jpg 2023.3.28撮影 ミズバショウ

2023.03.28_フジザクラ_IMG_2101_s.jpg 2023.3.28撮影 フジザクラ

2023.03.30_バイモユリ_IMG_2145_s.jpg 2023.3.30撮影 バイモユリ

チューリップも咲き始めたのですが、ちょっと、事件がありました。前回のガーデン便りでも少し触れましたが、チューリップクィーンオブナイトの芽が出てきた頃、球根を小動物に食われるという被害が発生しました。買ってきて植え付けたものの中から9球も食われてしまいました。当然、食べられた球根は、花は咲きません。犯人は野ネズミと思われます。急いでチューリップの周りに不織布を敷き詰め、ネズミが穴を掘れないようにしました。一週間ほど様子を見ていましたが、それ以上の被害は出ませんでした。

今回の事件は、昨年までにはなかったことです。ネズミの食害を減らすためには、フクロウに来てもらうほかはありません。山のエリアに、フクロウ用の巣箱を設置しなければならないと思います。フクロウの鳴き声は、以前、この京北で聞いたことがあります。ずっといるわけではありません。かなり広範囲のエリアをえさ場にしているのではないかと思いますが、ガーデンにフクロウが来てくれるようになれば、少しワクワクしますね。

 

328日に、山主のYさんが突然やってきました。今から、雪で倒れかけたヒノキを切るよ、というのです。急ぎ、私もヘルメットをかぶり、手伝いに現場に行きました。雪で曲がったヒノキは、Kさん所有のスギとスギの間に引っかかっており、倒すのに難航しました。ヒノキの枝は割と強いので、他の木に引っかかるとかなり厄介です。

特別な道具で、ロープを4m以上の高さに引っ掛け、ロープを一気に引くことで、幹を横に倒すことができました。切り倒した幹は、現場に放置したままです。いずれ、導入する薪ストーブの薪にしますが、まだそこまでのマンパワーはありませんので、一旦、現場の安全が確保できたところで、良しとするしかありません。

 

山のエリアでは、時間がない中ではありますが、少しだけ歩道を整備しかけています。林道から尾根筋に上るための階段を、6段ほど設置しました。材料は現場に転がっているヒノキなどの残材を使いました。杭にしてハンマーで打ち込み、そこに長い枝を番線でくくり付け、階段状にするのです。これで、尾根にはかなり登りやすくなりました。もう少し、階段は延長しますが、とりあえず、この工事で、尾根筋ルートが開通したことになります。

2023.03.30_尾根筋への階段_IMG_2167_s.jpg 尾根筋への階段

44日、久々にSK先生宅に電話をしました。以前お話したことがある昆虫学者の先生です。御年75歳、まだまだ元気です。昼過ぎに電話をしたら、道の駅に行っているとのこと。ウッディ京北に、SK先生はクリスマスローズなどの苗を出品しているのです。夕方、4時にもう一度電話すると、SK先生が電話に出て、今からだったら時間があるからそちらに行くよ、とのこと。どうも京北の方々は、突然、というのが多いようですね。

先生宅からガーデンまで車で10分もかからないので、さっそく府道に出て、先生の車をお出迎えしました。SK先生をガーデンに案内し、まず、ミズバショウを見てもらいました。ミズバショウの南限は、兵庫県にあるとか、京都府に自生地はないなど、先生の知識はさすがですね。ミズバショウは種で増えるとのことで、開花株の周りに出てきた苗はすぐに植え替えるといいとアドバイスをいただきました。

そのあと、山のエリアを案内しました。尾根筋の登山道を西側からゆっくりと登りましたが、先生は普段、山の中を歩き回っているせいか、全然年を感じさせません。山の土の状態などを見て回り、尾根に出ると、ここはほっておいたらすぐに馬酔木だらけになりますよ、といわれました。確かにヒノキを伐採したので、日光がよく当たり、馬酔木(アセビ)の開花がかなり増えてきています。

尾根の見晴らし台から下山ルートを下り、できたばかりの階段を何の心配もなくすたすたと先生は歩いていきます。

ブナなどの植え付け予定の場所も、じっくりと見ていただきました。先生の意見では、この斜面はかなり乾燥するので、上のほうはブナの植え付けはやめたほうが良い、谷筋に近いところにブナを植え付けてはどうかとのことです。斜面の上のほうはミズナラなどが乾燥に耐えることができるようです。

ガーデンに戻り、私はサクラソウがうまく育っていないことを相談してみました。即、答えが返ってきました。サクラソウは湿地を好むので、この場所はすぐに乾燥するでしょう、だからうまく育たないんです、とのことでした。私にとって、見事に腑に落ちる回答でした。先生はやはり頼りになる存在です。夕方、先生は満足げに帰って行きました。

 

建物の内装設計を進めていましたが、おおよその案ができました。建物の鉄扉6箇所は、そのまま生かし、南側中央は受付用の窓、左はカフェ入り口、右はオフィスの通用口の扉を内側に設置します。北側は、真ん中をガーデンへの出入り口、左右の鉄扉の内側は窓になります。

カフェのエリアは、デンマーク製のHWAM(ワム)の薪ストーブを鎮座させるため、厨房の形が影響を受けていますが、必要な設備機器は何とか収まりました。トイレは車いす用のトイレと女性用のトイレ、男性小用のトイレを配置しました。オフィスには少し小さめの事務机を配置し、5名程度は作業ができる広さにしています。オーナー室は会議室を兼ねるようにして、従業員の方々も利用できるようにします。

工務店へ見積もりを依頼するためには、まだ立面図とか何枚か図面を書かなければなりませんが、レイアウトが決まりましたので、あとは時間の問題です。少しずつ進めていきます。

 

それよりも、現時点の大きな課題は、山のエリアを含むガーデンの整備がなかなか進まないということが一番の問題です。やはり人手が必要です。しかし、人件費をやりくりする資金はありませんので、ボランティアを募集しようと思います。

それには、このガーデンを周知する必要があります。ホームページを作成し、私の思いを伝え、共感していただいた方、一人でも二人でも、ボランティアとしてガーデンに来ていただければと思います。幸い、これまでに書きためたガーデン便りと写真があります。そのデータを加工し、自分の思いをホームページにまとめれば、それを見てくれた方が、ブナの森ガーデンを知ってくれて、お手伝いをしたいと思ってくれたらなあ、と考えています。

さっそく本日から準備にかかります。5月に第一回のボランティア活動の日を設定し、ボランティアを募集します。一人も集まらないかもしれませんが、まずは一歩を踏み出すことが、重要でしょう。

 

本日12時の気温は17。天気は曇りです。

午後からは、先日SK先生が突然来園されて中断していたセンダイハギの植え替え作業を行います。

 

ではまた。

京北のガーデンにて

小田木 一富