ガーデン便り

2022-07-05 12:33:00

2022年7月5日 6月のガーデン便り「ウツボグサ」

6月のガーデン便りです。

  

6月の梅雨は、ほとんど雨が降らない状態で終わってしまいましたね。そのためか、カンパニュラメディウムの花は、雨で溶けもせず結構長くもっていました。ホタルブクロも紫、桃、白、結構な量が咲き乱れ、6月の主役となっています。

  

ホタルブクロの仲間であるカンパニュラプンクタータウエディングベルの苗を入手したのですが、3株中1株しか生き残っていません。小さな株ですので来年まで生き続けることができるかどうか、個体の生命力によると思います。「風のガーデン」のドラマの中でも登場した花です。二重で真っ白なホタルブクロですので、とてもかわいらしいのです。大きく育ってほしいのですが。

  

6月に咲いた花で、気になるものを挙げます。

ウツボグサは、もともとこの地に自生していた野草です。湿地でも全く問題なく繁殖しますので、ガーデンの水はけの悪い場所に、植え付けました。今年はそれが見事に開花し、ウツボグサの群落を形成してくれました。非常に丈夫な宿根草で、夏の暑さ、冬の寒さに耐えます。株分けでどんどん増えていきますので、今回は、一気に3倍の面積に拡大できました。ウツボグサの名称は、ひょろ長い松ぼっくりに似た紫色の花穂が、武士が弓矢を入れて背中に背負った道具である靫(うつぼ)に似ていることに由来するそうです。紫色の群落となりますので、初夏のガーデンの彩として有効活用できます。

2022.06.23_ウツボグサ_P1030995_s.jpg ウツボグサ

ヘリクリサム (帝王貝細工)は1年草です。昨年秋に種をまいて、苗は冬の大雪にうずもれていましたが、立派に育ちました。花はドライフラワー向きでカサカサしています。これも、比較的育てやすい植物ですので、ガーデンとしては活用していきたい1年草ですね。

2022.06.28_帝王貝細工_P1040207_s.jpg ヘリクリサム (帝王貝細工)

北山友禅菊は、今後、株を増やしていきたい植物です。京都市左京区の最北端久多の山村でひっそりと育てられているチョウセンヨメナに近い品種のヨメナです。左京区久多地域に自生していた野生菊の中から,特に強健で栽培しやすく色の鮮やかな系統を選抜したものを北山友禅菊として栽培されているとのこと。私は、久多の北山友禅菊の現物はまだ見たことがありませんが、今回ガーデンで咲いた北山友禅菊を見たとき、その品の良さに感動しました。京北に自生しているヨメナは秋に咲き、花の直径は1520mmほどですが、北山友禅菊は、7月に咲き、花の直径はヨメナの2倍あります。うす紫の北山友禅菊は、まさに7月のガーデンの主役になる花といえるでしょう。大事に育てていきたいと考えています。

 

エキナセアココナッツライムは、昨年植えたものですが、エキナセアの中では、とても上品な花です。外弁が白で盛上り、内弁が鮮やかな黄緑色となる八重咲品種です。赤紫のエキナセアとは一線を画すもので、夏のガーデンにはうってつけです。この株も、秋に株分けして増やしていこうと思っています。

2022.06.30_エキナセアココナッツライム_P1040258_s.jpg エキナセアココナッツライム

6月は、害虫退治が大変でした。昨年大発生したマメコガネが今年も案の定、大挙してガーデンにやってきました。ですのでガーデンで朝一真っ先にやる仕事はマメコガネの駆除です。ハギ、ハクロニシキ、シラカバ、マツヨイグサの葉が好物のようですが、バラの花もバリバリと食べていきますので厄介です。7月に入り、少し数が減ったようにも見えますが、まだまだ、殺虫剤は手放せません。

 

それから、3年前に八瀬から移植したトチの木がキクイムシにあちこち食われて、根元から突然倒れてしまいました。背たけは3mを越え、太さは5cmと成長していましたので、非常に残念です。まだ何本か苗はありますので、また、やり直しです。

 

京北では6月にあちこちでゲンジボタルが見られます。私のガーデンから南側の道路を隔てて100m先を流れる川でも、ホタルが乱舞しています。ゲンジボタルは私の住む京都市内でも見ることができますが、最近は非常に数が減ってしまいました。京北のゲンジボタルは、結構な数が生息していますので、まさに乱舞といった感じですね。

 

梅雨明け後の今年の猛暑はすさまじいものがあります。京北でも手元の温度計で72日に38を観測しました。この状態で、外で作業をしていると、全身汗びっしょりで、1時間ももちません。すぐ建物に退避して、水分を補給し、クールダウン。今のところ、熱中症にはなっていません。前に述べた通り、建物にはまだエアコンはありませんが、屋根の断熱効果により、外より涼しいのです。ひとり作業ですので熱中症になったら大変なことになりますので、とにかくこの暑い時期を乗り越えなければなりません。体調管理をしっかりとやっていきます。

 

73()は、京北でかなりの雨が降りました。外での作業は全くできなかったのですが、排水の状況を確認する必要があり、建物内部で待機しました。特に午後1時半から3時半の間、警報も発令され、滝のような雨が降り、多分、時間100mmは降ったものと思われます。排水溝から水があふれるほどでしたが、何とか耐えていました。建物内部にも部分的に雨水が侵入してきましたが、スポンジで吸い出すほどではなく、早く建物周囲のコンクリート打ちを行う必要性を確認しました。ただ、まだその時間を確保できる余裕がなく、冬に行うことになりそうです。

 

7月に入り、ニイニイゼミが鳴き始めました。今日は台風の影響で雨が降ったりやんだりです。合間を縫って20㎡の西洋芝の種まきを行っています。まだ、今週から来週にかけて雨が降りますので、芝の種まきの最後のチャンスなのです。これを逃すと、あとは秋以降となります。

 

こぼれ種で今年増えたクレオメが開花しはじめました。夏の日差しですぐに花びらがしぼんでしまうため、ガーデンの主役にはなれませんが、朝のガーデン、雨の日のガーデンを彩る脇役となる花です。

2022.06.30_クレオメ_P1040220_s.jpg クレオメ

11時過ぎた頃から、小雨がぱらついています。12時の気温は、26、雨がやんだら、芝の種まき作業の続きを行います。

 

ではまた。

京北のガーデンにて

小田木 一富