ガーデン便り
2025年5月1日 4月のガーデン便り 「野ウサギが来た、こらぁ!」
4月のガーデン便りです。
今日から5月です。ガーデン日和といいますか、花々を見るには絶好の季節ですね。借景の山の新緑は大変美しく、日々色が変化していく様は、淡い黄緑色のグラデーションとなって、見る者の心を癒していきます。
さて、ガーデンはというと、いやはや、全面的にスギナなどの雑草が大繁殖してきました。いつものことですけど、やはりこれを除去するのは、一人では到底無理です。カメラを向ける周囲だけ、せっせと雑草を摘んでから撮影したり、あるいは苗を植える場所だけは、雑草を根こそぎ除去してから苗を植える、ということの繰り返しです。
ただ、根こそぎ雑草を除去したとしても、1か月もすればまた雑草だらけになります。こればかりは、どうしようもないですね。 ただし重要な苗だけは、あまり雑草を茂らせると苗が弱って枯れてしまいますので、そこだけは日々の見回りで注意しています。これまでも何回も枯らしてしまいましたので。それでも、いつの間にか消えてしまった苗が今春もあります。
さて、みなさんは、インスタグラムの投稿は見ていただけましたか? お知らせにも記載した通り、4月18日より、インスタグラムの投稿をスタートしました。主に動画を中心にタイムリーに投稿をしていきたいと考えていますが、その時点の花々の状況をお楽しみいただければと思っています。
4月29日に投稿したリール動画(インスタグラムのショート動画)はたかだか1分30秒ですが、撮影に2時間、編集に2時間もかかってしまいました。音楽は私が最も好きな服部克久の「夏は緑」という楽曲を入れました。JASRACなどによる著作権管理楽曲は、インスタグラムが包括契約をしていますので、インスタグラム上で自由にセレクトしてBGMに使えますが、時間は1分30秒しか使えません。また、音楽挿入時、エンドはぶつ切りになりフェイドアウトはできませんので、ちょっと心地よくはないですね。さらにアップロードの際、データは圧縮されますので、どうしても音に歪が発生します。まあ、雰囲気を楽しんでいただければよいと思います。
この29日アップの動画、私は最も上出来と思っているのですが、視聴数が全く伸びません。ぜひ、まだ見ていない方、インスタグラムを覗いてください。インスタグラムのアカウントをまだ取得していない方、簡単にアカウントは取得できます。本名でなくてもかまいません。適切に名前を作ってアカウントを取得してください。インスタグラム上で「ブナの森ガーデン」を検索していただければ、これまでに投稿したリストが出てきます。画面上でミツバツツジのクローズアップ画像をタップすれば、上記動画がスタートします。画面の右下にスピーカーのようなマークがありますので、音が出なければ、そのマークをタップすれば、音声が流れます。もし、それでも音が出なかったら、スマホの設定で音設定の画面を開き、メディアの音量がゼロになっていると思いますので、それを変更してください。(もちろん、スマホだけでなく、パソコンでも見ることができます。)
ぜひ、インスタグラムの投稿を見てくださいね。さらに、「いいね!」を入れていただければ、大変励みになります。
さて、話は変わって、表題の件です。みなさん、事件が発生しました。野ウサギがガーデンに侵入したのです。
4月1日に山のエリアを巡回していると、2023年に植林したはずのブナの苗がないことに気が付きました。よくよく確認すると、ブナの幹が地上から10cmぐらいのところでスパッとナイフでカットしたかのように切られて、上が全くなくなっていました。どういうことなのか、いろいろとあたりを見て回ると、近くのブナ、合計3本が同様に切られていました。1本は30cmぐらいのところ、残り1本は10cmのところで同じようにカットされていました。カットされた枝は一切残っていません。
周辺をさらに探すと、痕跡がありました。見かけないフンです。シカのフンとは違い、シカのものより一回り大きく、色は、薄茶色、饅頭型の形をしています。比較のため写真を添付しますので、見てください。
犯人は野ウサギです。シカは黒っぽく俵型の形状のフンですが野ウサギのフンとは少し違いがあることがお分かりと思います。野ウサギがガーデンにやって来たのは大変うれしく思います。絶滅が心配されている野ウサギですので、可能な限りガーデンに来てほしいのですが、今回ばかりは、「こらぁ!」と言わざるを得ません。せっかく試験的に植林したブナの苗木、4本中3本を食べていったのですから。
さらに調べると、ヤマザクラの苗木1本も下側をかじられていました。 対策として、山のエリアの防獣ネットと地面との隙間を確認し、多分ここが進入路だなという箇所2箇所をアンカーでふさぎました。また、残り1本の無事な苗は金網で覆いました。食われた3本の苗木の隣に、ガーデン側苗床で育成中のブナの苗3本を移植し、こちらも金網で覆いました。
その後、しばらく様子を見ていましたが、4月17日に今度はガーデンエリア側で野ウサギ被害が発生したことを確認しました。やはり、被害を受けたのはブナの苗木です。ブナの苗木5本がかじられていました。幸い、やられたのは成長の悪い細い苗木でした。今秋、山のエリアに植林する予定の大きく成長してきた苗は無事でした。
山のエリアとの境界の防獣ネットの隙間を見回り、怪しいところの対応を行いました。ただ、防獣ネットの網目は10cm角です。ここをくぐられてしまうと、野ウサギを遮断する手立てはありません。イタチなどは細身ですので、簡単にくぐり抜けてガーデンに侵入し、ミミズなどを探して回っています。
野ウサギには来てほしいのですが、ブナの味が気に入ったようですので、またやってくるのでしょうね。痛しかゆしというやつです。
4月29日、道の駅ウッディ京北に立ち寄り、SK先生がクリンソウの苗をそろそろ出品する頃だろうと苗を探していると、何とその場に、SK先生が軽自動車で乗り付けて、クリスマスローズの苗を2トレイほど、出品のためやって来ました。SK先生は、現在76歳、以前のガーデン便りにも記載していますが、京北在住の昆虫学者で自宅でクリスマスローズや山野草の苗を育てて、道の駅に出品しています。
SK先生にお会いするのは久しぶりです。いろいろと話をすると、昨年は病気を患い、入院した時もあるとのこと、今は回復されて、元気そうでした。SK先生に野ウサギの話をすると、大変驚かれていました。京北でも野ウサギが出たという話は2カ所ぐらいしか聞いたことがなく、ものすごく貴重な出来事ですね、とのことでした。
クリンソウについても聞きました。クリンソウは種まきでよく増え、発芽率も良好とのことで、実際に頼まれて1000株ぐらい植え付けに行ったこともあるそうです。ただし、雑草に弱く、雑草が繁茂した状態では、せっかく群落をつくっても翌年には消えてしまうそうです。
現在ガーデンには今シーズンSK先生の出品されたクリンソウの苗8株を植え付けました。昨年咲いていたクリンソウは、植え付けた場所が乾燥する場所で雑草に覆われていましたので、今年は芽が出ませんでした。今回は湿地帯に植え付けましたので、乾燥対策は大丈夫です。雑草に注意し、群落をつくるように種まきをして育てようと思います。
4月の開花状況です。
すでにインスタグラムに投稿していますので状況はお分かりと思いますが、4月上旬にミズバショウが開花し始め、下旬になると花は終了しました。
一方、ウメとサクラですが、4月5日頃がウメが満開、4月12日には、エントランスのソメイヨシノが満開となりました。
今年初めての開花となったのはカリンと利休梅(リキュウバイ)です。
また、これも珍しい原種八重咲スイセンフォンシオンVanSionが見事に開花しました。
4月19日撮影 原種八重咲スイセンフォンシオンVanSion
また、昨年からやり始めたヴィオラのパッチワーク、今回はかみさんが育てた500株のヴィオラを使って、斜面の花壇にパッチワークをつくりました。大変色鮮やかに、ガーデンに彩りを添えています。かみさんには感謝、感謝です。
ブナは4月後半になって続々と芽吹きし始めました。今年発芽した苗は、ポットからガーデン内の苗床へ移植しました。
その他、バイモユリ、ヒメコブシ、ツバキ、ユキヤナギ、レンギョウ、キイチゴ、ケマンソウ、西洋シャクナゲ、センダイハギ、レンゲツツジなどが開花、もしくは開花中です。
今日の午前中はまだ、ウグイスの鳴き声を聞いていませんが、ガーデンには、1羽のベテランウグイスともう1羽の新米ウグイスが交互に来ています。新米ウグイスは、まだ、うまく鳴けません。こちらに来た頃はホー、と鳴くだけでした。それがおとといにはホーホケとまで鳴けるようになってきました。今日あたりは、ホーホケキョと鳴いてくれますかね。
本日12時の気温は、20.7℃、午後は、歩道の草刈りを刈払い機で行います。
ではまた。
ブナの森ガーデンにて
小田木 一富