ガーデン便り
2025年2月2日 1月のガーデン便り 「冬の仕事」
1月のガーデン便りです。
1月は予想していたほど雪は降りませんでした。それでも、1月11日には10cm近く積もりました。その後も、降るには降ったのですが、例年のように40cm級の積雪というものではなく、ちょっと降った程度に終始し、2月を迎えました。もしかしたら毎年つくっていた雪だるま君は、この冬はつくることができないかもしれません。
さて、雪が無いということは、ガーデンの仕事が、雪に邪魔されずに進んだ、ということを表します。11月、12月は、京都商工会議所の創業塾の対応に結構時間がとられましたので、12月中にやっておくべき作業が1月までもつれ込みました。なんやかんやで例年通りの作業の遅れですね。
冬に行うガーデンの仕事は、たくさんあります。特に今はオープン前ですので、枯れ草の刈込や苗・球根などの植え付けの通常作業以外に、歩道整備とか暗渠(あんきょ)の整備とかオープンまでにやらなければならないことが山積みです。ただし、体は一つしかありませんので、一度にできるわけではありません。優先順位をつけてひとつひとつをこなしていくしかないのです。
真っ先に行ったのは、チューリップ、アリウムギガンチウム、ユリの球根植え付けです。それと並行して、枯れ草の刈込を行いました。それはなぜかというと、植物の枯れた状態をそのままにしておくと、ノネズミの住処になってしまうからです。ノネズミはチューリップの球根を食べます。昨年も、結構な被害にあっていますので、まず、植え付け場所とその周囲の枯れ草を徹底的に除去します。当然ながら、植え付け場所の雑草の除去は徹底して行います。それでもなお、スギナなどの根は地中30cm以上の深さに達しているため、完全には除去できません。こればかりはしょうがないですね。春になって、再びスギナなどの雑草が出てきますので、ひたすら除去するしか、手はありません。
1月21日までにチューリップ(クィーンオブナイト140球、ピンク110球、メンフィス40球、ダブル35球)の植え付けがやっと完了できました。昨年開花終了後に掘り起こして保管しておいたものを中心に、不足するものは買い足していますが、これでも、数は少なすぎますね。来年は、最低でもこの2倍は植え付けたいものです。
ガーデンに来る日は、毎日、植え付けた場所を点検し、ノネズミの被害はないか、チェックしていますが、今のところ、大丈夫です。
チューリップを植え付けた後は、アリウムギガンチウム50球とユリ15球ほどを植え付けました。ユリの球根は昨年のものは掘り起こさずにそのままにしていますので、追加で買ったものだけを植え付けたにすぎません。ただ、ユリは昨年のものがまた芽を出すかどうかは不確かです。夏の開花後に、だめになってしまうものもありますので、こればかりは、春になって芽を出すかどうかを確認するしかありません。
一方、アリウムギガンチウムは、開化終了後に必ず、掘り起こしています。これは、アリウムの球根は、夏の暑さと湿気に耐えられず、腐ってしまうからです。それと、もう一つ、アリウムギガンチウムは多肥を好みますので、結構な量の堆肥と肥料を植え付け前に投入します。また、連作障害が発生しますので、同じ場所への植え付けはできるだけ避けなければなりません。ですので、毎年、再植え付けを行うことになります。
ガーデンの土を掘り起こしていると、決まってやってくる小鳥がいます。ジョウビタキのメスです。ジョウビタキは渡り鳥です。冬になるとやってきて、群れはつくらずに単独で過ごします。今年、ガーデンにやってきたのは昨年に引き続きメスのジョウビタキです。
ピッピッピッピッと鳴きながら、私が作業しているすぐそばまでやって来ます。そして、私がいなくなると、掘り返した土のところにやってきて、エサとなる虫や草の実を探します。大変、人なつっこい鳥ですので、私の姿を見つけると、いつも、近くに飛んできます。寒さがきつい時は、羽毛を膨らまして、ぷっくりとしていますので、結構かわいい鳥です。
1月18日に京都商工会議所で、個別相談会がありましたので、事前に提出した、事業計画に基づき、税理士さんからいろいろとアドバイスをいただきました。事業計画では初年度は赤字、2年目からは黒字転換としていますが、初年度に開業費を引き当てるようにしていたため、赤字幅が大きくなっていました。開業費は2年目、3年目に引き当てを持ち越しても大丈夫とのことですので、その方針で変更し、赤字をできる限り白字に近づけるようにしなければなりません。また、創業時の消費税2年間免除を最大限活用するため、会社設立をガーデンオープンとほぼ同時に行うと良いということを確認できました。
1月30日に京北商工会へお邪魔しました。対応いただいたのはOさん、京北商工会の若手のエースです。いろいろ話をしていると、Oさんは地元出身の方で大学卒業後、地元に帰ってきて京北商工会で働くようになったとのこと。聞くと、地元で働くことができているのは、同級生の中でもほんのわずかとのことでした。やはり、若い人の働く場所が、京北では非常に限られていることを痛切に感じました。
Oさんからは、京都府と国の補助金の内容をそれぞれご教示いただきましたので、創業以降で活用できそうです。私自身は総務省のローカル10000プロジェクトの補助金への応募をまず行いたいと思っているのですが、財政難の京都市に予算がないことを京都商工会議所でちらっと聞いていますので、ダメもとで京都市に当たってみたいと思っています。いろいろとやらなければならないことが山積みで、忙しくなりそうです。
ミズバショウの新芽が少し大きくなってきました。
まだ真冬ですので、咲いている花はほぼ皆無。そんな中で、ロウバイの花が咲き始めました。ガーデンの花の中で今年最も早い開花です。そばに寄って匂いを嗅ぐと良い香りがします。春は少しずつ近づいています。
本日12時00分の気温は7.7℃、天気は曇りです。 今日の午後は、エントランスにミズナラの苗の植え付けを行うつもりです。もちろん、シカ対策のため、周囲は金網で囲ってしまいます。
ではまた。
ブナの森ガーデンにて
小田木 一富