ガーデン便り

2024-04-06 12:51:00

2024年4月6日 3月のガーデン便り「サクラソウ」

3月のガーデン便りです。 

 

日本列島の北海道、東北、信州などの寒い地方を除いて、お花見真っ盛りとなってきました。今年のサクラは、一転、開花が遅くなりましたね。確かに、ここ京北では3月は寒い日々が続き、雪も降りました。一番遅い積雪は321日、この時は積雪3cm、昼には溶けてしまいましたが、ここまで遅い積雪はあまり記憶にありません。ただ、このところ、かなり気温が上昇してきましたので、サクラも一気に開花し始めています。

2024.03.21_思わぬ積雪の朝のガーデン_IMG_6631_s.jpg 3月21日撮影 思わぬ積雪の朝のガーデン

京都市内の桜の名所は、今、ちょうど満開です。この土日が、お花見のピークでしょう。どこも人だらけです。日本人は桜が好きですね。さらに輪をかけてインバウンドが大勢来ていますので、今日は祇園白川~八坂~清水あたりはすごいことになっていると思います。

 

さて、ガーデンのサクラはというと、真っ先に咲いたのは、やはり河津ザクラでした。苗を植えてから4年は経過していますので、背丈も3mぐらいになり、今年は良く咲いています。

2024.03.31_河津ザクラ_IMG_6756_s.jpg 3月31日撮影 河津ザクラ

次に咲くのは緋寒桜系のフジザクラ、オトメザクラです。エントランスゾーンのソメイヨシノの古木は、本日、開花し始めました。山のエリアのヤマザクラは、まだ苗が小さく、花をつけるまでには2年以上かかるでしょう。ガーデン北側に植えた、キンキマメザクラは、今年初めて花を付けました。ガーデンにはいろいろな種類のサクラの苗木を植えましたので、23年したら、結構、楽しめるのではないかと思います。

 

少し時間を戻します。3月上旬、ウメが開花し始めました。白と桃の各1本のしだれ梅と紅梅が1本、計3本のウメが良く花をつけるようになりました。

2024.03.16_梅の開花が始まる_IMG_6526_s.jpg 3月16日撮影 ピンクのウメ

2024.03.19_満開の紅梅_IMG_6580_s.jpg 3月19日撮影 満開の紅梅

2024.03.21_思わぬ雪とウメ__IMG_6656_s.jpg 3月21日撮影 思わぬ雪とウメ

ウメは、和風の庭園っぽくなりますが、私は、花がきれいであれば、特にこだわりはありません。ウメが咲き、その根元にはスイセンが咲いています。その隣にはまだ咲いていませんがチューリップがだいぶ大きくなってきています。これも、一つの風景であると思います。要は、お客様が来園されたとき、その季節の花を楽しむことができればよいのです。

2024.03.28_満開の3本のウメ_IMG_6714_s.jpg 3月28日撮影 満開の3本のウメ

2024.03.31_ラッパスイセン_IMG_6770_s.jpg 3月31日撮影 ラッパスイセン

まだ、私一人でレイアウトをし、植え付けを行い花を咲かせていますので、かなりおおざっぱで粗削りです。雑草も次々に生えてくるので、除草が全く追いついていません。まあ、1年後ガーデンオープンに漕ぎつけることができれば、いっしょに働く若いガーデナーとせっせとガーデンのブラッシュアップをやっていることでしょう。そんなことを想像しながら、日々の作業に励むのも、また楽しからずや、です。

 

先々月のガーデン便りでお話しした紅色のサザンカですが、ホームセンターで半額になっていたベニサザンカを見つけましたので、さっそく購入してガーデンに植え付けました。ちょうどつぼみが残っており、植えたその週には花が開花しました。ホームセンターで長い間、売れ残っていたこのサザンカ、少し葉の色が悪くなっていましたが、きっと、このガーデンで見事に成長してくれると思っています。

2024.03.17_購入したベニサザンカ_IMG_6552_s.jpg 3月17日撮影 ベニサザンカ

 

3月は、植え替えの適期です。コニファーのブルーアイスが成長して、密になり過ぎてきましたので、4本を移植しました。いずれも2mを越える背丈となっています。うち、2本を建物南側のエントランスゾーンに移植しました。エントランスゾーンには防獣フェンスはありませんので、鹿が自由に行き来します。ブルーアイスは比較的匂いの強いコニファーですので、鹿は多分食べないだろうと予測し移植したのですが、やはり、鹿は全く見向きもしません。ちなみに、鹿はほぼ毎晩、この付近をうろちょろしています。作戦は成功しました。私はこのブルーアイスの匂いが好きです。みなさんもぜひガーデンに来たら、このブルーアイスの匂いをかいでみてください。

2024.03.10_移植したブルーアイス_IMG_6496_s.jpg 移植した2本のブルーアイス

 

サクラソウは、春の花としては私の大好きな花です。何とかガーデンで育てられないものかといろいろと苗の越冬を試したのですが、結論、京北では越冬はできませんでした。温室が必要です。京都市内の私の自宅では、秋にこぼれ種から芽生えた苗をかみさんがベランダでせっせと育てて、3月にはたくさんのピンクと白の花を咲かせています。やはり、京北との気温差が3あることが原因と思われます。かみさんの苗を3月になってから、ガーデンに移植したのですが、1回目の植え付け直後、寒波が来て積雪3cmとなりましたので、サクラソウは大きなダメージを受けてしまいました。枯れずにはいますが、回復には時間がかかるでしょう。3月末にもう一度、別のサクラソウの苗を持ってきて植え付けましたが、こちらは、問題はありませんでした。

2024.04.02_3月中旬に植え付けたサクラソウ_IMG_6796_s.jpg 積雪によるダメージを受けたサクラソウ

2024.04.02_3月末に植え付けたサクラソウ_IMG_6792_s.jpg 3月末に植え付けたサクラソウ

サクラソウの植え付けには、積雪があるかどうかを天気予報でよく確認して行わなければなりません。それともう一つ、サクラソウは湿地を好みますので、ガーデンで最も水はけの悪い場所に植え付けています。乾燥する場所では育ちません。理想は、植え付けた場所で花を咲かせ種を落とし、翌春にはまた花を咲かせるというのが良いのでしょうが、人手をかけて苗を育て、植え付けのタイミングを見計らって移植し花を咲かせるというスタイルも有りなのでしょうね。これも一つのノウハウです。

 

春真っ先にガーデンに登場したネコヤナギのモフモフ。このモフモフとした花穂(かすい)の表面に黄色の花粉が見えてきましたので、やがて花穂は枯れて落下し、ネコヤナギのモフモフの季節は終了しました。

2024.03.16_ネコヤナギ_IMG_6533_s.jpg 3月6日撮影 ネコヤナギの花穂

 

ミズバショウの花芽が大きくなってきました。間もなく開花です。今年は8株の開花となりそうです。4月のガーデンの目玉となる植物ですので、大事に育てていきたいと思います。

2024.03.28_ミズバショウの花芽_IMG_6729_s.jpg 3月28日撮影 ミズバショウの花芽

その他の開花の状況は、以下の通りです。

2024.03.10_クリスマスローズ_IMG_6484_s.jpg 3月10日撮影 クリスマスローズ

2024.03.16_スイセンティタティタ_IMG_6538_s.jpg 3月16日撮影 スイセンティタティタ

2024.03.19_アセビ_IMG_6608_s.jpg 3月19日撮影 アセビ

2024.03.28_ツバキ太郎冠者_IMG_6731_s.jpg 3月28日撮影 ツバキ太郎冠者

2024.03.31_サンシュユの花_IMG_6740_s.jpg 3月31日撮影 サンシュユの花

2024.03.31_バイモユリ_IMG_6777_s.jpg 3月31日撮影 バイモユリ 

本日1200分の気温は17.1、天気は晴れです。かなり気温が上がってきました。

午前中ガーデンでは、ウグイスが盛んに鳴いていました。ホーホケキョは、心地よいBGMです。昼からは、かみさんが自宅のベランダで育てたサクラソウとビオラの植え付けを行います。 

 

ではまた。

ブナの森ガーデンにて

小田木 一富